PROFILE

大薗 史奈 Fumina Ozono
     

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。
ホットペッパー、ファッションメディアeruca. 、Carsensor、ゼクシイで、新規事業開発・商品企画・WEB集客・プロモーション等に携わる。
その後、トヨタ自動車株式会社へ転職。
宣伝部にて高級車種のブランドマネジメントやプロモーション全般を担当。
現在は、エクスプローラ期で”好き”の感覚を頼りに生きる事を実践中。
保有資格は、ヨガインストラクター(全米ヨガアライアンスRYT200)・高津文美子式フェイシャルヨガ認定インストラクター・ドリームマップ®︎認定ファシリテーター・キルタンヨガ(歌うヨガ)・プロコーチ(米国CTI認定CPCC)・Leader Ship Proglam 修了(CTI)

STORY

1982「目立つと叩かれる」

横浜生まれ。バリバリサラリーマンの父と、好きを仕事にする母の元に生まれる。外で遊ぶのが好きな活発な子だった。特に小学校では、面白そうだと思う事には積極的に参加した。例えば、騎馬戦の大将やリレーの選手、課外活動のリーダー等、大役も進んで引き受けた。一方で、目立ちすぎる様子を良く思わない先生達からは、無駄に怒られたり、抑圧、排除をうけることもしばしばあった。この頃から、私が素直に生きることは、周りの人にとって良くないことなのかもしれないという思い込みが始まった。

1991「誰もが納得する実績があればいい」

どうしたらいいんだろう?本気で悩んだ結果、誰もが納得する理由があればいいのだと思った。勉強ならば点数が明確に出る、この世界ならエネルギーを発散しても大丈夫。そう思って、中学受験を開始。日能研などの塾を3つ掛け持ち、深夜まで続くガリ勉生活が始まる。(小学4年生にして中学3年までの勉強が終わっていた。)2年後、ノイローゼ気味になる。本当は勉強が好きじゃなかったから。誰かを納得させるために頑張ることからは、エネルギーは生まれなかった。むしろ自分がすり減って消耗していくことに気づく。

1993「自分らしくいて喜ばれる場所をみつける」

お母さんが、地域のスポーツクラブの見学に連れて行ってくれた。小学生のミニバスケットボールクラブだった。そこには個性豊かなメンバーが練習をしていた。初めてバスケットボールを触った時、シュートが決まった時の感覚は今でも覚えている。体に電気が走るような衝撃。「なにこれ、めっちゃ面白い!!」と思った。その後、即入部。毎日放課後には、夕飯を食べる気力がなくなるほどの厳しい練習を重ねながらも6年生になる頃にはチームで県大会に出場したり、個人では選抜選手になった。そうして、自分のエネルギーが爆発することで、自分も人も幸せになれる場所を見つけたのだった。

1997「The 女子高生」

大好きなバスケをひたすらやりたくて、高校受験も大学受験も必要のない方法を探した。勉強が長期に及ばないように、とにかく短期間で済む期末テストで内申点を稼いだ。その作戦が成功して、自由な校風かつエスカレータで大学まで上がれる高校へ進学。しかし、いざ入ってみると、バスケ熱はびっくりするくらいおさまっていた。おそらく、やりきったんだと思う。こうして、高校時代は、バイトと恋愛に明け暮れる”The 女子高生”な日々を満喫する。

2003「不得意分野に身を投じ挫折、そして出会い」

就職氷河期、真只中。そんな空気を感じ取り、大学2年生から”働く”を意識していた。もっといえば、会社に所属しなくても自立して働ける方法を探していた。大学の掲示板に貼られたポスターを見て、学部からの支援が手厚い“公認会計士”を目指すことにした。しかし、案の定、淡々と続く勉強の日々がつまらなくなって1年で辞める。辞めた後、会計士受験のためにサークルやゼミには入っていなかったので、突如、空白の時間が生まれて戸惑う。そんな大学3年生の秋、なんとなく受けた授業で、歯に着せぬ語りが面白い斬新な新任教授に出会う。直感で、その先生のゼミには入りたいと思った。入ゼミ募集期間はとっくに終わっていたが、「単位は要らないので入れてくれ!!」と懇願し、特例で入れてもらう。

2003「おもろい人とやるのが、一番おもしろい」

ゼミの部員は、たった5名。全員男子で個性派揃いだった。イベサー系ギャル男、成金系のヤンキーイケメン、教授を殴って転大してきた破天荒系の田舎男子、正義感系THEいい人、アングラ系ゆるいメガネ男子。発足したて、就職実績もコネもない、知名度のないゼミだった。「おまえらは東大生じゃないんだから、とにかく現場いけ!全身で情報を稼いでこい」 この言葉を何度、先生から聞いたことだろう。(人生の転機では、いつもこのメッセージが私を助けてくれている)とにかく、ゼミで過ごす時間がむちゃくちゃ面白かった。「何をするかより、誰と一緒にするか。」月並みだけど、これが自分にとって大切な要素なのだ、と思い知る。

2005「おもろい人がたくさんいる場所はどこ?」

私の就職活動の軸が決まった。それは、おもしろい人がたくさんいる場所はどこなんだ!?ということ。ところが、HPを見ても、商品をみても、説明会に行っても、全然面白くない。そこで、会社のエントランス前で出待ちをしてみることにした。どんな表情をしたどんな雰囲気の人たちが、何時に出社して、帰っていくのか、朝から晩まで眺めた。気になったことがあれば、突撃インタビューをした。「これから飲み会に行くよ!」という集団がいれば混ぜてもらったりもした。そんな時間が猛烈に楽しくて、気づけば数十社やっていた。そして、一番おもしろい人がいると感じた「リクルート」に入ることになった。

2010「承認欲求に溺れる」

出待ちで感じ取ったとおり、おもしろい人がたくさんいる会社だった。エネルギーを爆発させても叩かれることはなく、むしろ喜ばれる職場だった。何なら、社員の個性が強烈すぎて、自分が消えてしまいそうなほど(笑)。当時は、年間表彰をゴールに日々の実績を積み上げるような雰囲気。若い時は、それで頑張れたし、たくさん表彰もいただいた。だけど、徐々にハムスターがコロコロの上をずっと走っているような感覚になった。成果をあげるために、上司に評価されるために働くようになっていた。その頃は、おもしろい人よりも、表彰される人を追いかけていた。結果的に、仕事がおもしろくなくなっていた。

2015「おもしろい”こと”に注目してみた」

リクルート入社後9ヶ月間は営業職を、その後10年は企画職だった。企画をしていて一番楽しい時間は、文化祭の前夜のようなリリース前の時間。サービスを企てたりトラブルを乗り越えたり、紆余曲折しながらも前へ進む日々が楽しかった。特に、最終段階の創ったものを世の中にどう伝えるか?といったプロモート分野にハマっていった。評価される・されないは一旦置いて、自分がアガる分野を追求してみようと思った。そうして、ご縁のあったトヨタ自動車の宣伝部に転職が決まった。 会社の看板なくしては一生出会うことができないような一流のクリエイター、選りすぐりの代理店マンとの仕事に、胸が高なる日々だった。夢のようなパートナーとプロモートを仕掛ける仕事は、時間を忘れてしまうほど楽しかった。

2017「わたしは何の人?」

世界のトヨタで、日本屈指のメンバーと働く環境下、急に疑問が湧いてきた。クリエイターは日本をワクワクさせるような、とびきりの提案をする、代理店マンは、それが世の中に出るための、あらゆることを全面的にバックアップする。わたしの仕事はといったら、企画骨子を社内で通す役割。命を使ってでもやりたいことが、この仕事なのか分からなくなった。また、「クリエイターのように、自ら湧き上がるものを表現して生きてみたい」そんな思いが徐々に大きくなっていった。

2018「何を表現したいのか」

そしてエクスプローラ期を過ごすことにした。
でも、考えても何を表現したいのか、わからなかった。そこで、知らない世界に出かけてみることにした。これまで触ったことのないインドの素敵な音色の楽器を手に入れて、単身路上パフォーマンスの旅へ出かけた。行き先は、世界の路上パフォーマンス最高峰と言われているオーストラリアはメルボルン。ここで、ひとしきりパフォーマンスをしてわかったことは自分が悶えるほど好きな曲を演奏した時が、最もチップが多いこと。英語圏のオーストラリアで、一番ウケた曲は、日本の80年代歌謡曲だった。ここで、正真正銘、自分の好きなことでお金をもらえる経験をする。「本当の自分のままで生きていく」って、できるのかもしれない…。そう感じ、このテーマをさらに深めたくなる。

そんなある日、”スペインにある800kmの巡礼路”の存在を知る。その巡礼路は「カミーノ デ サンティアゴ」というらしい。スペインの北部を左端から右端まで、約35日をかけて歩く旅。「この道を歩くことは、人生そのものだ。」そんな風に書かれた記事を見かけ、ピンと来る。何の準備もできていないまま、とりあえず現地へ。「本当の自分を生きる」ということを、800kmの道を歩くことから学ぶことになった。
※カミーノ デ サンティアゴの奮闘記は、ブログでご覧いただけます。

2018年10月現在「ありのままを赤裸々に」

現在は、「行動する前に意味はない、行動するから意味がわかる」をモットーに心に灯る小さな本音に従って過ごす、エクスプローラ期を送っています。その日の気分で、会いたい人、やりたいこと、行き先を決めるような、自由な生活を通して、「本当の自分で生きる」を実践していく予定です。もし、私と同じように自分らしい生き方に迷った方が訪れてくださった時に、ここに記す情報が何かのヒントになったら嬉しいなと願いつつ、ゆるやかに更新していきます。とにかく、ありのままに。そのままを。